高松市都市計画マスタープラン(地域別構想)からみた高松
高松市都市計画マスタープランの地域区分の考え方
§1.地域別構想の役割
地域別構想は、日常の生活空間である各地域に視点を置き。地域ごとの特性や課題に応じて、目指すべき地域の将来像その実現に向けたまちづくりの方針を明確にしていくもので、下記のような役割を担います。
§2.地域区分の設定
地域別構想の地域区分については、コンパクトシティへの転換を図る将来の都市構造の方向など、全体構想の検討を進める中で、望ましい地域区分について、①道路・河川等の地理的、②歴史的つながり、③小・中学校区等の生活面でのつながり、④土地利用の状況や用途地域等都市計画の指定状況、⑤行政管轄(日常生活上の交流範囲)、⑥面積・人口、⑦第5次高松市総合計画の地域別まちづくり区分との整合性や地域のまとまりを考慮し設定します。
§3.地域別構想8地区の概要
都心地域の中心部は、県都にふさわしい業務・商業地域を形成しており、空き店舗数は増加傾向が続いていたが、近年は横ばい傾向にある。臨海部は、サンポート高松など海の玄関口として整備されている。朝日町周辺は工業施設が多く立地している。用途地域内の臨海部を除くほぼ全域において、宅地化が進行している。公共水道は、概ね整備されているが、中心市街地などは、浸水対策が求められる。
地域北部は、太田第2土地区画整理事業など基盤整備が完了し、計画的に宅地化が進行。地域中部は香川インテリジェントパークが整備されているが、用途地域縁辺部で宅地化が進行。地域南西部は、仏生山など歴史的なまちなみを有する市街地が形成されている。東西に国道11号、主要地方道三木国分寺線など、南北に主要地方道高松香川線などが走っている。鉄道が地域西部を南北に走っている。用途地域内の道路を中心にバス路線が設定されている。区画整理事業地内に街区公園が多い。現行の下水道計画区域の整備はほぼ終了している。
用途地域内において、比較的多くの農地が分布している。国道11号沿道やことでん沿線に宅地化が進行。用途地域外は、大部分に農用地区が指定されており、広範囲に田園地域が広がっている。東西に国道11号、主要地方道三木国分寺線、南北に国道32号、国道193号などがある。主要な幹線道路はバス路線に設定されている。街区公園など身近な公園が不足。現行の下水道計画区域の整備はほぼ終了している。
南北の両側に山林があり、挟まれた平地に宅地が多く見られる。国道11号、主要地方道高松牟礼線、一般県道牟礼中新道沿線に宅地化が進行。住宅団地が多い。用途地域外は、大部分に農業用区域が指定されており、広範囲に田園地域が広がっている。用途地域外の主要地方道長尾大内線沿道で宅地化が進行。都市計画道路の未整備区間がある。東西の交通・鉄道網(JR・ことでん)が充実している。JR・ことでんによる南北分断。都市計画公園が多く、供用率も高い。高松市東部運動公園の整備が完了。現行の下水道計画区域の整備はほぼ終了している。地域基幹道路は歩道がなく危険な場所もある。地域東部にはバス路線が少ない。
地域の大部分を平野部が占め、田園地域が広がっている。農地の大部分に農用地域が指定されている。高松市街地のベットタウンとしての機能を持つ(住宅団地が点在)地域北部と南部に山林が分布、地域西部に由良山がある。地域の主要な幹線道路として東西に走る主要地方道三木国分寺線、南北に県道塩江屋島西線、西植田高松線などがある。主要な幹線道路はバス路線に設定されている。街区公園など身近な公園が不足。現行の下水道計画区域の整備はほぼ終了している。
地域西部に五色台を擁し、勝賀山、紅峰、串ノ山とともに国立公園にしていされている。地域東部の香東川、本津川河口などに宅地が多い。勝賀山の傾斜地は、大部分が農用地区域に指定されており、果樹園などの農地が多く見られる。地域の主要な幹線道路として東西に走る主要地方道高松王越坂出線、南北に高松善通寺線などがある。高松王越坂出線、高松善通寺線などが、バス路線に設定されている。地域西部への公共交通はバス交通のみである。現行の下水道計画区域の整備はほぼ終了している。
地域周辺を山林に囲まれた盆地状の地形。国道11号沿道など幹線道路沿道を中心に宅地が進行。高松市街地のベッドタウンとしての機能を持つ(住宅団地が複数分布)。用途地域外の農地の大部分が農用地域に指定されていない。用途地域内外の平地部において、無秩序に宅地化が進行。都市計画道路(3路線、6.2km)は整備済み。東西の交通・鉄道網が充実している。コミュニティバス路線網(2路線)がある。都市計画公園(3箇所、14.3ha)は整備済み。現行の下水道計画区域の整備はほぼ終了している。
南北に走る国道193号、県道高松香川線沿道、東西に走る県道三木綾川線沿道を中心に宅地の進行がみられる。香東川以東では、高松市街地のベッドタウンとしての機能を持つ(住宅団地が複数分布)香東川以西では、農地が多い。用途地域内にまとまった農地が見られる。生活交流拠点の香川北及び南地区、香南地区周辺では比較的まとまった宅地化が進行している。用途地域外の農地の大部分は、農用地区域に指定されている。都市計画道路は整備済み(1路線、5.5km)。地域内の道路網は南北の主要な幹線道路と交差する支線の整備が必要。バス路線は多くの路線が設定されている。都市計画公園は香川中央広域公園があるほか、りんくうスポーツ公園が整備中である。現行の下水道計画区域の整備はほぼ終了している。
この高松市都市計画マスタープランは平成29年8月に改定されたものであり、コロナ前でもあり、データは古くはなっているものの、中部東地域の人口増加など各地域の特徴は把握することができ、アフターコロナに向けエリア別の今後の動向など参考にはなります。