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高松港の風景

浜ノ町からみた瀬戸内海

高松都市計画マスタープラン(全体構想)からみた高松

高松市マスタープランとは

都市計画マスタープランは、市町村議会の議を経て定められた市町村の基本構想、および「都市計画区域の整備、開発および保全の方針」に即して、市町村が定めることになっている。高松市では、平成9年12月に「高松市都市計画マスタープラン」を策定している。現在の計画は平成20(2008)年を始期年次として令和10(2028)年を目標年次としています。平成20年以降の社会情勢の変化や上位計画である「高松広域都市計画マスタープラン」「第6次高松市総合計画」の策定などにより、公共交通を基軸とした集約型都市(コンパクト・プラス・ネットワーク)の構築に向けた取り組みがより一層求められるようになったことや東日本大震災を教訓とした安全・安心なまちづくりの対応も必要となり平成29(2017)年8月に改訂を実施している。この計画は「全体構想」と「地域別構想」の2段階で構成しており、今回は「全体構想」についてみていく。

§1.計画の対象範囲

高松市都市計画区域図

高松市都市計画マスタープランより

本計画は、市が定める都市計画の総合的・根幹的指針であるため、高松市の都市計画区域を対象としています。ただし、高松市総合計画の土地利用の方針の側面もあることから、土地計画区域外についても、土地計画制度は及ばないものの、一定の考え方を示すこととしている。


§2.将来の都市構造

高松市では目指すべき都市構造の方向性を、
①都心の広域拠点性の強化
②地域の拠点性の確保・強化
③都心と地域の連携強化
としている。そして、コンパクト化を誘導する土地利用規制、効率的な都市施設の整備および公共交通を基礎としたネットワークの形成をはかり、拡散型都市構造から集約型都市構造への移行を将来目指すべき都市構造としている。これらの方向性を踏まえ、高松市は、都市機能の集積と市街地の拡大抑制によるコンパクトな都市構造及び、人にやさしい公共交通を基軸とした環境共生都市「多核連携・集約型環境配慮都市(多核連携型コンパクト・エコシティ)」を目指していくこととしている。

マスタープラン

高松市都市計画マスタープランより


§3.高松市の現状

高松市人口推移表

高松市都市計画マスタープランより

高松市の総人口は増加傾向にはあるが、その増加傾向は鈍化しており、平成27年以降、減少が予測されている。旧高松市内は横ばい傾向から、平成17年以降、増加傾向にある。合併町合計では増加傾向から、平成22年以降、減少傾向にある。
年齢別人口は高松市全域では少子・超高齢社会の波が押し寄せている。また、合併町では少子・超高齢社会の進行が著しくなっている。平成27年データを類似他都市と比較すると、65歳以上人口が高くなっており、これは香川県よりも低いものの、全国と同程度です。
高松市年齢別人口推移表

高松市都市計画マスタープランより


地域別人口動態・人口密度

林、多肥、太田地区の人口が大幅に増加している。一方、旧市内、屋島、鶴尾地区などは減少傾向が見られます。また、旧市内、太田、木太地区に人口が集中しており、平成29年4月の人口密度は、旧市内、太田、木太地区は人口集中地区の基準の一つである40人/haを超えている状況となっている。

高松市人口増減地図

高松市都市計画マスタープランより

高松市人口密度地図

高松市都市計画マスタープランより

世帯数
高松市の世帯数は増加傾向にあります。地域別では、旧塩江町及び旧庵治町において減少していますが、その他の地域は増加しています。

 
高松市世帯数推移表

高松市都市計画マスタープランより

 

 
土地利用
土地利用面積では、宅地の面積は増加傾向にあり、田、畑、山林は減少傾向にあります。特に田の減少が顕著です。その他の土地利用面積は、ほぼ一定で推移しています。

高松市土地利用面積推移表

高松市都市計画マスタープランより


市街化の動向の変遷
人口集中地区の面積は微増傾向にあります。その人口は平成2年をピークとして減少していましたが、平成27年は微増し、また、人口密度は低下しています。
 ※人口集中地区は、統計データに基づいて一定の基準により設定され、「原則として人口密度が1平方キロメートル当たり4千人以上の基本単位区等が市区町村の境域内で互いに隣接」かつ「それらの隣接した地域の人口が国勢調査時に5千人以上を有する」地域のことを指します。

 
高松市人口密度推移表

高松市都市計画マスタープランより

高松市人口集中地区

高松市都市計画マスタープランより

道路網
道路網は、四国横断自動車道が都市計画区域の中央部を東西に横断しており、また、市中央部から放射線状に一般国道が整備され、主要地方道がこれを補完する形で、道路ネットワークを形成しています。

高松市内道路網地図

高松市都市計画マスタープランより

鉄道及びバス路線
鉄道及びバス路線は、JR高松駅やことでん瓦町駅を中心として放射線状に拡がっています。路線便数を見ると、市中心部及び南北方向のバス路線でサービスレベルが高くなっており、ことでん空港通り駅やJR国分駅には市により、またことでん高田駅にはことでんによりパークアンドライド駐車場が整備されています。

高松市内鉄道・路線バス図

高松市都市計画マスタープランより


鉄道の利用状況

JRの路線別の利用者数
予讃線、高徳線ともに近年微増傾向にあり、駅別の利用者数で見ると、高松駅が最も多く、次いで端岡駅、栗林駅、鬼無駅、屋島駅と続いています。

高松市内JR駅利用者数

高松市都市計画マスタープランより

ことでんの路線別の利用者数
全路線において増減を繰り返しながら減少していましたが、平成24年以降増加に転じています。駅別の利用者数で見ると、瓦町駅が最も多く、次いで高松築港駅、片原町駅、太田駅、仏生山駅と続いています。

高松市内ことでん駅利用者数

高松市都市計画マスタープランより


産業
就業人口の総数は平成12年以降減少傾向が続いており、特に第1次産業では平成27年において平成2年の半数以下となっています。第3次産業の就業人口は、平成12年まで増加傾向でしたが、平成17年以降は減少が続いています。産業別就業者数の割合を見ると、平成27年において、第1次産業は2.7%、第2次産業は19.6%、第3次産業は74.0%で、第3次産業就業者が多い状況です。商品販売は、増減を繰り返しながらも総じて減少しています。平成26年の商品販売額は、平成11年と比べて約半額となっています。

高松市内の就業人口推移表

高松市都市計画マスタープランより


中心市街地の状況
中心市街地における空き店舗は、平成20年頃までは増加傾向が続いていました。その後は、増減を繰り返しています。地域別の空き店舗を見ると、ライオン通りが最も多く、次いで田町、兵庫町、常磐町の順となっています。また、通行量は、減少傾向から近年微増傾向に転じていますが、平日の通行量は減少傾向にあります。

高松市内中心市街地空き店舗数推移

高松市都市計画マスタープランより

高松市内商店街通行量推移表

高松市都市計画マスタープランより


事業所数、従業員数及び製造品出荷額の推移
事業所数及び従業員数は、平成20年に一時的に増加したものの、その後は減少傾向が続いています。製造品出荷額は、平成17年の急激な落ち込みの後、20年まで増加傾向が続いていましたが、21年に減少し、その後24年から微増傾向が続いています。

高松市事業所数推移表

高松市都市計画マスタープランより

高松市の従業員数の推移

高松市都市計画マスタープランより

高松市製造品出荷額の推移

高松市都市計画マスタープランより

高松市都市計画区域マスタープランは2017年に改定しており、本計画の全体構想における数字は当時のものであり、2022年現在の状況とはやや異なっているものの、高松市内地区の動向や傾向などは参考になる。ただし、コロナの影響も考えれば中心市街地の状況は非常に厳しいものがあると考えられ、今後の改定などによる検証を待ちたい。