高松広域都市計画区域マスタープランからみた高松
都市計画マスタープランとは
(資料:高松広域都市計画区域マスタープランより)
都市計画区域マスタープランはおおむね20年後の都市の姿を展望したうえで、都市づくりを進めていくための基本的な方向性を示したものです。都道府県が定めるものを「都市計画区域マスタープラン」と市町村が定める「市町村マスタープラン」の2つがあります。「都市計画区域マスタープラン」は都道府県が広域的な見地から、区域区分をはじめとして、広域的根幹的な都市づくりの基本方針を定めています。
香川県は20021年5月に前回のマスタープランが終了したことにより、新マスタープランを策定しております。現在、10の区域を設定しており、高松市は高松広域都市計画区域として高松市、三木町および綾川町を範囲として策定されています。
高松広域都市区域の平成27年における人口は約47.2万人で、平成17年から、ほぼ横ばいとなっています。将来の人口見通しは10年後の令和7年には約46.2万人、20年後の令和17年には約44.2万人になることが見込まれており、人口の減少が続くことが予想されます。産業については、香川インテリジェントパークや高松東ファクトリーパーク等の産業拠点の成熟と周辺地区における関連産業の立地が展開されると期待され、これらの産業活動のさらなる充実に向けて、都市計画においても必要となる産業基盤の整備を図るとしている
高松広域都市区域の平成27年における人口は約47.2万人で、平成17年から、ほぼ横ばいとなっています。将来の人口見通しは10年後の令和7年には約46.2万人、20年後の令和17年には約44.2万人になることが見込まれており、人口の減少が続くことが予想されます。産業については、香川インテリジェントパークや高松東ファクトリーパーク等の産業拠点の成熟と周辺地区における関連産業の立地が展開されると期待され、これらの産業活動のさらなる充実に向けて、都市計画においても必要となる産業基盤の整備を図るとしている。
§1高松広域都市計画区域の都市づくり目標
高松広域都市計画区域における都市づくりの基本理念は「県都・高松を中心とした質の高い都市機能を享受できる圏域の形成を目指す」としています。
基本理念に掲げた都市の実現に向けて、都市づくりの方針を①~⑥として定めています。
①「生活利便性と良好な環境を兼ね備えた持続可能な都市圏の形成」として香川県及び四国、また環瀬戸内海圏の中枢都市圏として、行政や業務機能をはじめとして、様々な広域的な都市サービス機能の集積・機能強化を図っていく。また、役割に応じた拠点機能の充実と、県都高松を中心としつつ、これら集約拠点が連携した都市構造を実現し、生活利便性と良好な環境を兼ね備えた持続可能な都市圏の形成を目指していく。
②「創造性に富んだ経済活動の場となる都市圏の形成」として郊外部においては香川インテリジェントパークや高松東ファクトリーパーク、高松空港等を中心とした産業拠点の育成に図っていく。
③「歴史・文化等地域の特性を生かした賑わいの創出」として屋島など地域独自の歴史や文化を保存・継承するとともに、全国に誇れる魅力的な観光資源として活かし、賑わいのある地域づくりを推進していく。
④「環境要素の積極的な保全と田園的な環境の向上」として栗林公園や屋島など地域の歴史的資源のほか、身近な山林やため池、農地などの環境保全を図り、田園的な環境の向上を図っていく。
⑤「安全・安心で快適な都市の形成」として都市の防災機能を向上させ、災害に強くてしなやかなまちづくりを目指します。また、高齢者などに配慮した生活空間の形成、安全で快適な移動手段の確保、防犯や交通安全等への取組を進めていく。
⑥「多様な主体の連携によるまちづくり」として官民が連携して多様な主体の支援を促進するなど、関係者が主体的に進めることができる協働の仕組みづくりに取り組みます。
計画的な都市づくりを行うため、土地利用と交通体系等を要素に都市のかたちを表した都市構造を[集約拠点の形成][拠点市街地の形成][都市軸]から取組んでいる。
○[集約拠点の形成]として当区域にては「広域拠点」「地域拠点」及び「コミュニティ拠点」の3拠点を位置づけている。
「広域拠点」を「高松市中心市街地周辺」とし、四国並びに本県の発展を牽引するとともに、都市間競争に多元的な戦略をもつ中核拠点として、にぎわいと魅力ある市街地を整備するとしている。
「地域拠点」として、8地区を指定し、都市圏の発展を担う拠点として、利便性の高い個性豊かな市街地を整備していく。
「コミュニティ拠点」として7地区を指定し、他の拠点と相互に補完しあうことにより、安全・安心、便利で快適な市街地を整備していく。
①川島地区中心部②川添地区中心部③牟礼地区中心部④香川地区中心部
⑤香南地区中心部⑥国分寺地区中心部⑦綾川町中心部
○[拠点市街地の形成]を「産業・研究開発拠点地区」「流通拠点地区」としている。
「産業・研究開発拠点地区」を4地区として他の拠点地区との間を結ぶ都市基盤の整備を促進するなど、重点的な育成を図っていく。
①香川インテリジェントパーク地区②高松空港周辺地区③高松東ファクトリーパーク④香川大学医学部周辺地区
「流通拠点地区」を「朝日町地区」とし、都市基盤の整備を進めるとともに、周辺地区における土地利用や環境との調和に配慮した整備の実施により、重点的に育成を図っていく。
○都市圏の骨格を形成するとともに、集約拠点間を有機的に連携させる鉄道および道路を[都市軸]とし、「広域連携軸」をJR予讃線・高徳線、四国横断自動車道、一般国道11号、30号、193号を位置づけている。また、「地域連携軸」として鉄道路線、主要な国道及び県道を位置づけている。「都市内物流軸」として朝日町地区、高松中央IC、香川インテリジェントパークを連携し、物流効率を高める路線として「(都)福岡三谷線」を位置づけている。
§2.区域区分の有無及び区域区分を定める際の方針
高松広域都市計画区域においては区域区分を行っていない。これは香川県全体で人口減少傾向にあること。また、工業立地や工業団地分譲の状況、工業出荷額の推移など産業面からの土地需要も大きく拡大しないと予想されるほか、大規模プロジェクトも予定されていないため。ただし、一定の土地利用コントロールは必要と考えており、モニタリングを継続し、良好な市街地の形成を図っていく。