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高松市役所

高松港風景

第2期かがわ創生総合戦略からみた高松

かがわ創生総合戦略とは

香川県では平成27年に本県における人口の現状を分析し、目指すべき将来の方向を提示すべく策定した「かがわ人口ビジョン」を踏まえ、平成27年度から5年間を対象とする「かがわ創生戦略」を策定し、人口減少の克服と地域活性化に取り組んできました。この間、香川県の人口は、「かがわ人口ビジョン」の推計に比べ、減少が緩やかとなっていますが、進学や就職に伴う若者の大都市圏への流れに歯止めをかけるまでには至っていない。また、出生数も毎年減少を続けるなど、依然として大変厳しい状況が続いています。こうした現状を踏まえ、この問題が「今、そこにある危機」であると認識し、さらに力強く取組み推進していくため、今後5年間の人口減少・活力向上対策の指針となる「第2期かがわ創生総合戦略」を令和2年に策定しています。

第2期かがわ創生総合戦略では、まず過去5年間の成果について検証しております。  

基本目標の達成状況
基本目標の達成状況

基本目標2~4は一定の進捗がみられたが、基本目標1の「人の流れを変える」における他の都道府県への転出超過を止めることはできなかった。特に、若者(15歳~29歳)の転出超過が拡大しており、依然として進学・就職に伴う大都市圏への流出に歯止めをかけることができず、若者を県内に定着させる大切なミッションが未達となって課題として残った。

香川県の人口移動グラフ
香川県の年齢別人口移動グラフ

第2期戦略では、第1期で課題として残っている社会動態での人口減をプラスに転換し、人口減少を抑制する「戦略Ⅰ人口減少に挑む」と当面の人口減少に対応した社会を構築する「戦略Ⅱ人口減少に適応し、前進する」の2つの戦略を策定している。それぞれに基本目標を設定し、人口減少・活力向上のための施策に取り組むとしている。


かがわ創生総合戦略内容

戦略Ⅰは、産業の育成や企業誘致による雇用の創出、移住・定住の促進などの施策を推進するとともに、引き続き安心して出産・子育てができる環境づくりや高齢者の生きがいづくり、社会参加の促進などに取り組むことで、令和42(2060)年に、人口約77万人を維持するよう、人口の社会増と自然減の抑制に努め、長期的には人口増への転換を目指す人口増加への積極的な戦略となっています。
戦略Ⅱは、活力ある地域を維持形成し、自然や文化など、地域の資源を生かした観光・交流の拡大、交流人口の拡大に引き続き取り組むとともに、地域づくりの担い手の確保・育成を推進し、維持可能な地域づくりを推進していく地域基盤の再構築を図っていく戦略となっています。

戦略Ⅰの人口増加に向けた積極的な戦略と戦略Ⅱの地域基盤を再構築していく戦略をバランスよく実施し、課題となっている人口減少原因の一つである社会動態による減少(県外への流出)を2019年▲539人から2024年+1,000人へ転換していく。とくに影響の大きい若者(15歳~39歳)への対策を積極的に実施し、2019年▲858人から2024年+251人を目標としている。これまでの人口減少動向や社会構造(学生の都市圏への進学)からすると非常に厳しい目標数字であるとは思える。


徳島文理大学校舎
2025年に徳島文理大学香川キャンパスはさぬき市から高松市(高松駅前)への移転は、香川県内の移転であり、香川県の人口への影響は軽微とも思われるが、高松駅前への移転による利便性向上により徳島文理大学の入学希望者が増加する可能性は高く、受験者増加による大学のさらなるレベルアップは勿論のこと長期的には定員の増強や新学部創設の可能性など、高松市や香川県への若者の流出減少及び流入効果は見込める。また、県外への進学を検討していた学生家族の仕送り負担減少や県外からの学生向け賃貸住宅の需要増加、学生アルバイトによる企業の人材確保などで高松市への経済活性化効果は高い。

高松駅ではJR四国による高松駅ビルが2023年にオープンを予定している。この商業棟には約70のテナントを誘致する計画となっており、高松駅前が大きく変化していき、高松駅が四国の玄関口としてより一層の存在感を増していくことになるでしょう。

JR高松駅予想図

JR四国HPより


サンポート地区では香川県による新アリーナ(SANAA設計)が2024年にオープンを予定。中四国最大級の1万人収容可能なメインアリーナは地域のスポーツ大会から国際大会まで幅広いレベルの室内競技に対応できるほか、トップアーティストによるコンサートアリーナツアーやMICE(会議や展示会)などのイベントが可能であり、香川の交流拠点としての役割を果たす新たなランドマークとなっていくでしょう。

香川新アリーナ予想図

香川県HPより


サンポート予想風景

四国電力HPより


サンポート活性化のため香川県が事業案を募集していたサンポート高松B2街区活用事業には外資ホテルの進出が決定。地上19階、客室100室のホテルとなる。高品質なサービス提供により、瀬戸内国際芸術祭、高松国際ピアノコンクールなどとの相乗効果が図れ、国内外から長期滞在型の富裕層の観光客誘引や新アリーナのイベント開催誘致の効果が大いに期待できる。


これらの高松駅前・サンポートの再開発が起爆剤となり、ハードルが高かった若者人口の減少傾向への歯止めをかけることができるかもしれない。引き続き、香川県や高松市の施策に注目していきたい。